どーも。大雪です。
私は子どもが2人います。2人とも、予定帝王切開で出産しました。
出産といえば、経腟分娩が最も一般的です。
出産前、妊婦雑誌を読んでいましたが、帝王切開に関する記事はほんの少し。
そのため、帝王切開について、いろいろ勘違いしたまま1人目をおなかから出し、大変な目にあいました。
そんな痛くて悲しかった帝王切開の記憶と、その後の手術の経験から、術後の痛さの軽減策を考えます。
経腟分娩とは、産道を通して膣から赤ちゃんを産むことです。一般的なお産のイメージはこっち。帝王切開は、妊婦の子宮を切開して胎児を取り出す手術のことです。
間違っていた、帝王切開に対する認識
現在、約20%の妊婦さんが帝王切開で出産しているそうです。
私は若いころに子宮の手術を受けているので、その時点で出産は帝王切開になることが決まっていました。
そして、いざ妊娠。出産に備えようと、雑誌を読みまくりました。
しかし出産の80%を占める経腟分娩に関する情報ばかりで、帝王切開には軽く触れられる程度。
結局、帝王切開のことをイマイチ理解しきれないまま出産することになりました。
つまり、私は帝王切開に対してこう思っていたのです。
- 経腟分娩→陣痛があるし、出産自体も痛くて大変。
- 帝王切開→パカッと割ってガバッと出すのでラク。
出産後、これが壮大な勘違いであることを、わが身で知ることになるのです…。
痛くて驚いた1人目の帝王切開
麻酔をしても手術がツライ
予定日のずいぶん前に、切迫早産で入院になってしまいました。
毎日24時間、ウテメリン(子宮収縮抑制剤)の点滴を受けていたのですが、子宮内の状態が悪いということで、予定日の前に緊急帝王切開をするハメに。
背中から麻酔をいれて手術開始。
なにせ予定帝王切開だったはずが、緊急に変更です。先生も急いでいたんでしょう。妊婦の不安をサラッとスルーして強行突破です。
あとで調べると、それは脊椎麻酔というものだったようです。痛みは感じませんが、触られている感触は残ります。
確かに痛みはありません。でも手術の感触はしっかり伝わってきます。
これがすごく気持ち悪いんです。
ウゥーーッ!となって、ウェーッ!ってなります。
おなかから出た物体を「赤ちゃんですよー」といわれても、疲労困憊でそれどころでは無いわ(#^ω^)
拷問に耐える訓練ごっこをする
しかしそれは長く続く痛さの戦いの始まりにすぎなかったのです。
術後、麻酔が切れるとめちゃくちゃ痛い。
寝返りを打つどころではない。10分が1時間に思えるほど、朝が遠い。
拷問に耐える訓練なのだと妄想してがんばることにする(悲しい…)。
痛み止めも効いているのかわからない。とにかく痛い。
脂汗で入院着とシーツがじっとり濡れて不快度は増していく。水も飲めない。
地獄か。
(赤ちゃんはその日、ナースセンター預かりでした。)
痛くても赤子の世話で休みなし
しかし私は母親になったのです。痛かろうが疲れていようがそんなの関係ねぇ。
次の日から赤ん坊の面倒を見ないといけません。
母乳育児推奨の病院だったので、切ったおなかを曲げて赤ん坊を抱きかかえ、おっぱいをあげます。
体を起こすのも汗をかきかき、うめきながら行うので、さらに体力爆下げ。
おっぱいの出も悪くて、踏んだり蹴ったりです。おむつも替えなきゃならないし…。
とにかく「痛い」で頭はいっぱいです。自分の子が可愛いという気持ちも湧いてきません。
自分が世話しなきゃ赤ちゃんが死んでしまう!という義務感で動きます。
さらに昼間は義母がお見舞いでずっといてくれます。有難迷惑です。
産まれたばかりの赤ん坊は夜起きて昼間寝るので、私が休めるのは昼間だけですが、義母がいるので休めません。
義母は長く病室にいることが御見舞であると思っているので、本当に迷惑です(いるだけ)。
傷口が痛くても体を起こして義母の相手をしないといけないので、寝ることも出来ません。
これも拷問の訓練だと(以下省略)。
1人目はとにかく痛かった
私は出産後1週間以上、痛くて仕方なかったです。
私が痛みに弱いせいもあるでしょうが、こんなことなら…こんなことなら…どうしようもないか…(-_-;)
ちなみに、1人目は低出生体重児でした。
そのため、帝王切開だけなら10日から2週間で退院できるはずが、出産後、退院まで1か月かかりました。
暇だし、同室のお母さんとクーラーの温度で戦いがあるしで、1人目の出産はいい思い出がありません。
1,500g以上、2,500g以下で生まれた赤ちゃんを、低出生体重児といいます。私の赤ちゃんは2,000gありませんでした。めっちゃ小さかった…。
参考サイト:未熟児と低体重児・早産児の違い/スモールベイビー.com
麻酔の選択で大失敗した2人目の帝王切開
硬膜外麻酔を断る失敗
病院は同じでしたが、2人目の時は違う先生でした。
1人目の手術と術後がとてもつらかったと伝えると、術後に背中から入れる麻酔を提案されました。
それが硬膜外麻酔です。
術後も背中のチューブから持続的に麻酔を投与して、痛みを緩和できるというスグレもの。
ですが副作用の頭痛の可能性に怖気づいた私は、硬膜外麻酔の使用を断ってしまったのです。
その時の私を助走をつけて殴りたい。
その後、別の手術(後述)で硬膜外麻酔をしてもらいましたが、頭痛は起こりませんでした。自分のバーカ。
帝王切開の麻酔に関するQ&Aがこちらにまとまっています。
参考サイト:帝王切開の麻酔Q&A/日本産科麻酔学会/日本産科麻酔学会
2度目の拷問に耐える訓練ごっこ
手術の麻酔が切れた後は、1人目の経験があったので心構えがあり、少しラク…じゃない。
やっぱりすごく痛い。
しかも手術後の夜、血栓防止のためだかで、両足に変な機械を付けられて足を動かすことも出来なくなりました。
またも拷問ごっこをするハメに。朝が遠い。
でも今回は帝王切開の手術中の麻酔はちゃんと効いていたので、出産はすごくラクでした。
切られている感触もないし、いつ始まって終わったのかわかりません。
看護師さんの「赤ちゃんですよー」も、「はいはい、赤ちゃん赤ちゃん。」と思う余裕がありました。
痛くない帝王切開もある!
お医者さんに相談して希望を伝える
さんざん痛いと言ってきましたが、痛くない、あるいは痛みの少ない方法で帝王切開を受けることはもちろん出来ます!
私の場合、1度目は緊急帝王切開、2度目は自分自身の選択の失敗が、拷問訓練を招きました。
ですので、事前に担当の先生に相談して、痛みのコントロールについて話し合っておくと良いと思います。
なお、脊椎も硬膜も麻酔は背中からするので、ちょっと怖いけど我慢します。大人だから…。
医療の力にたよる
二度目の出産から約10年後、開腹手術を受けました(出産ではない)。
その時、術後も硬膜外麻酔を続けてみましたが、これがめちゃくちゃ楽!でした。医学の進歩って素晴らしい!°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
さすがに術後初日はつらかったですが、それでも段違いでラクでした。
痛みによるストレスが軽くなります。天国と地獄くらい違います(真顔)。
これなら赤ちゃんの世話もしやすいはず。
医療の力で避けられる痛みなら、避けちゃいましょう!
【体験談】子ども2人とも帝王切開。出産後のつらい痛みにどう対処したか?:まとめ
さんざんイタイイタイわめいてすみません。これらは10数年前のお話です。
最近はその時よりも、妊婦さんに寄り添った出産が浸透してきた印象があります。
お医者さんだけではなく、助産師さんも相談に乗ってくれるので、よくお話しておくと良いかもしれません。
お産は自然に、医療の介入は最小限に…という考え方もありますが、問題が発生した場合、母子の安全のために、緊急で帝王切開になる可能性は誰にでもあります。
大切なのは出産方法ではなく、母親と赤ちゃんが無事であること。
私は「赤ちゃんがちゃんと産まれてくるならいいや」と思っていたので、帝王切開での出産に不満はありませんでした。
でもこんなに術後が大変だとは夢にも思っていなかった…。
やはりもう少しリアルな情報が欲しかったな、というのが終わってからの感想です。
方法がなんであれ、出産は個人のものです。
私のケースが全て当てはまる妊婦さんは1人としていないはずですが、情報の1つとしてお納めください。
それでは!
