「葬送のフリーレン2巻」のネタバレ感想です。
長生きなエルフの魔法使い・フリーレン。
弟子の魔法使い・フェルンと歩む旅の目的地は、再び魔王城。勇者たちの魂が眠るとされる地。この旅は、勇者たちとの冒険の足跡を辿ることでもあります。
道中、戦士の弟子・シュタルクとの出会いも――
物語は、追憶と共に新たな局面へと進む。英雄たちの“系譜”を紡ぐ後日譚ファンタジー!
Amazon葬送のフリーレン2巻より
この記事では2巻あらすじ( 第8話~第17話 )と感想をまとめて紹介します。
葬送のフリーレン2巻あらすじ( 第8話~第17話 )
第8話 百分の一
大魔法使いフランメの遺跡からの帰り道。
荷車に揺られながら眠ってしまったフリーレン。
アイゼンはフェルンに、フリーレンはいい師匠かとたずねる。
フェルンは「いい師匠かどうかは分からない。」「でもとても不思議な人だ。」と穏やかにほほ笑みながら答えます。
アイゼンは昔、弟子は取らないのかという質問にフリーレンが「すぐに死ぬから時間の無駄」「みんなとの冒険も自分の人生の百分の一にも満たない」と言っていたことを思い出します。
たしかにフェルンを弟子にしたのはハイターとの約束が発端でしたが、フリーレンは以前と違い「無駄」と切り捨てず、フェルンを弟子にして人との関係を築くことを選びました。
あの冒険の日々はフリーレンにとって、たった百分の一の時間でしたが、その百分の一がフリーレンを変えたのでした。
第8話は、具体的なセリフにならない、繊細な心情が描かれた回でした。昔の冒険を胸に新しい仲間たちを得て、フリーレンの旅はまだまだ続く。
第9話 死者の幻影
勇者ヒンメルの死から28年後。
フリーレンとフェルンが超えようとしている峠道で、行方不明者が多発していました。
死んだ身内や知り合いの幽霊が、生前の姿のまま目撃されているそうです。
状況から、幻影鬼(アインザーム)という人を捕食する魔物の仕業であると判断するフリーレン。
峠を越えようとすると、フェルンの前にハイターの幻影が現れます。
攻撃しようとするフェルンでしたが、本物と見分けのつかない幻を前に動くことができません。
しかしフリーレンがヒンメルの幻を攻撃した衝撃で、フェルンの前に幻影鬼が姿を現しました。現れた幻影鬼に魔法を浴びせ、撃退に成功。
峠の安全は確保されました。
フェルンには効果てきめんの魔物でしたが、感情の揺らぎが少ないフリーレンには効かないみたい。それにしてもヒンメルは幻でもかっこいいね。
第10話 紅鏡竜(こうきょうりゅう)
峡谷にすくう紅鏡竜の巣の中に、フリーレンが探していた魔導書が見つかります。
紅鏡竜を倒そうとする2人ですが、なかなか歯が立ちません。
これ、フリーレンが本気出さないせいだと思う。半端に攻撃するから反撃されて、フェルンが大変。修行の一環なんだろうな(笑)
そこで、近くの村にいるシュタルクという戦士を仲間に迎えることにします。
シュタルクはアイゼンの弟子であり、通りがかりに拾ってほしいと、アイゼンから頼まれていました。
村に行くと、近くに竜がおると思えないほど穏やかな様子です。
3年ほど前、紅鏡竜が村を襲いました。
その時シュタルクが現れ、紅鏡竜とにらみ合いの末、追い払ったのです。それ以来、紅鏡竜は村を襲うことが無くなりました。
村の森の奥にいるシュタルクの元に行き、前衛として仲間になり、紅鏡竜の討伐を手伝ってほしいと話を持ち掛けるフリーレン。
しかしシュタルクは紅鏡竜との戦いをためらいます。
実はシュタルクは魔物との戦闘経験がゼロだったのです。
紅鏡竜の時も、怖くて動けなかっただけ。
その後英雄扱いされてしまい、超いい人ぞろいの村人たちを置いて逃げることも出来ず、困っていたのです。
しかしフリーレンは「こいつは竜と戦える」と、一晩考える時間を与えました。
夜、村に轟音が響きます。
フリーレンは、シュタルクがこの音の元だとフェルンに教えます。
カッコつけていたシュタルクが一気に臆病な少年になり、フリーレンに泣きつくのかわいい。冷たく見下すフェルンも面白い。
第11話 村の英雄
夜の森に響く轟音はシュタルクが修行で谷を割る音でした。
村の英雄として、紅鏡竜から村を守らなければいけない。でも恐ろしいというシュタルク。
臆病ながらも鍛錬を怠っていないシュタルクを見て、フェルンは「必要なのは覚悟だけ」だと伝えます。
翌日、3人はシュタルクを前衛に紅鏡竜に戦いを挑みます。
紅鏡竜と向き合うシュタルクの姿を見て、村が襲われれなくなった理由を確信するフリーレン。
シュタルクは、竜から警戒されるほど強い戦士だったのです(自覚がないだけ)。
結局、シュタルクは手助けされるまでもなく、1人で紅鏡竜を倒してしまいました。
竜を倒し、村に別れを告げるシュタルク。
フリーレン、フェルン、シュタルクの3人の旅の仲間です。
ようやくメイン3人がそろいました!シュタルクとフェルンのボケツッコミコンビが良い味出してるよ!がんばれシュタルク!
第12話 北方の関所
北側諸国の魔物の動きが活発なため、関所が閉鎖され通ることができません。
海路も通れず、関所がひらくのは、早くて2年先という噂です。
フリーレンはこれ幸いと腰を落ち着けて魔法の研究をするつもりです。しかし人間のフェルンとシュタルクにそんな時間はありません。
なんとか関所を超える方法を探しますが、どうにも見つかりません。
そんな中、2人は街中で隠れ潜んでいるフリーレンを見つけます。
魔法店をハシゴしている間に、“勇者一行のフリーレン”がやって来たことが街を治めるエライ人に伝わってしまったのです。
「魔王軍の残党との紛争が絶えない北側諸国を憂いて、再び旅立つおつもりなのでしょう」と、良いほうに解釈してくれたエライ人。
おかげで関所の通行が許可されました。
沿道で人々が見守る中、北に旅立つフリーレンたちでした。
あっさり関所を通れて、魔法の研究をしたかったフリーレンは残念顔。でも平気で数年くらい時間潰されちゃうので、人間としてはヒヤヒヤですよ。寿命来ちゃうよ(泣)
第13話 解放祭
無事に北側諸国に渡った3人は、冒険者としての依頼を受けながら進みます。
依頼主に町まで送ってもらう道中、エルフが珍しいという話に。
フリーレン自身も同族を見たのは400年前が最後。
エルフは長寿ではありますが、恋愛感情や生殖本能が欠落しているため、緩やかに絶滅に向かっているのです。
町では解放祭の準備中。80年以上前、勇者ヒンメル一行が、この地域を支配していた魔族を倒した記念の日なのです。
人間にとって、80年はなにかを忘れ去るのに十分な時間。それでも今日だけは、町の広場にある勇者達の像を飾り付け、ヒンメル達を思い出します。
ヒンメルは各地で像を作ってもらっていました。その理由は、未来でフリーレンを独りぼっちにしないため。
飾り付けられた自分たちの像を見ながら、昔を思いだすフリーレンでした。
生きる時間の長さが違い過ぎるのは切ないね。
第14話 言葉を話す魔物
グラナト伯爵領で買い出し途中、フリーレンは街中でいきなり攻撃魔法を打とうとして捕らえられます。
前方には、和睦の使者として人の姿をした魔族がいたのです。
魔族のリュグナーに「お前たちは人の声真似をするだけの、言葉の通じない猛獣だ」と言い放ち、地下牢に入れられるフリーレン。
この街は、大魔族七崩賢の1人、断頭台のアウラの軍勢と長らく戦ってきましたが、アウラ側からの申し出で、和睦の使者を受け入れることになったのです。
それに対し、「魔族との対話など無駄だ」と言い切るフリーレン。
人食いの魔物である魔族が、人の言葉を使う理由はただ一つ。
人類を欺くためだと。
静かな落ち着いた物腰の、魔族リュグナー。しかしその内面は、フリーレンが看過した通り、言葉の通じない猛獣なのでした。
第15話 ドラート
招き入れたリュグナーを、10年前アウラとの戦いで死んだ息子の部屋に通すグラナト伯爵。
もともとグラナト伯爵は和睦をする気などなく、魔族の使者も全員殺すつもりでした。
殺気立つグラナト伯爵に対し、リュグナーは自分の父も貴方がたに殺されたと言い、「私たちには言葉があるのだから話し合いを」と願います。
それを聞き、グラナト伯爵はいったん剣を収めます。
しかしリュグナー達魔族は子育てをしないため家族愛など存在せず、息子や父親の死が持つ意味自体を知りません。
あくまで人情に篤いグラナト伯爵に取り入り、この街の防護結界を解除させるのが目的です。
その頃、リュグナーのお付きである魔族ドラートが、独断でフリーレンを殺そうと地下牢にやって来ます。
余裕のある態度でフリーレンの首を落とそうとしますが、軽くあしらわれてしまい、逆に倒されてしまいました。
フリーレンは見た目少女だけど、実践経験バリバリの超おばあちゃんなんだよね。若い魔族はまったく相手になりませんでした。
第16話 衛兵殺し
その頃フェルンとシュタルクは、町に危害が及ぶのは時間の問題と、グラナト伯爵にフリーレンの釈放を直訴しようと考えていました。
城では、リュグナーがドラートの死を察知。
そこにグラナト伯爵が現れ、フリーレンの脱獄と衛兵の死をリュグナーに伝えます。
衛兵を殺したのは、ここにいないドラートの仕業であると確信しているグラナト伯爵。
目論見が狂ったリュグナーは方針を転換。グラナト伯爵を攻撃し、暴力で町の防護結界の解除をはかります。
脱獄したフリーレンはフェルンたちと合流。衛兵殺しで極刑になるのを避けるため街を出ると伝えます。
街を見捨てるつもりかと問うフェルン達に、魔族は2人で倒すように言い、街を去るフリーレン。
街の外では絶大な魔力を持つ七崩賢・断頭台のアウラが、軍勢を従えて街の様子をうかがっていました。
「しょせん我らは猛獣」と言い放つリュグナー。きれいな姿をしているだけに残酷さが際立ちます。フェルンとシュタルクは魔族に勝てるのでしょうか。怖いよねぇ、魔族…。
第17話 葬送のフリーレン
城では、リュグナーが捕らえたグラナト伯爵に防護結界の解除を迫りますが、グラナト伯爵は口を割りません。
リュグナー達が結界の魔導書を探しに部屋を出た間に、シュタルクがグラナト伯爵を縛る縄を解こうとしますが、魔法がかかっていて切れません。
そこにリュグナー達が戻ってきます。魔族の反応を上回るスピードで背後を取り、リュグナーに傷をつけるシュタルク。
その隙に魔力感知をかいくぐって接近したフェルンが、リュグナーに攻撃魔法を浴びせ、グラナト伯爵を担いだシュタルクと共に逃走。
フェルンの所作に覚えがあるリュグナーは、以前同じ魔法をフリーレンから受けたことを思い出します。
その頃、街を出たフリーレンは、断頭台のアウラと対峙していました。
この回で作品タイトル「葬送のフリーレン」が副題で来ました。魔族の天敵じゃないですかフリーレンさん!二つ名が付くくらい強いって、かっこいいよね。









